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事例No.0681
1.取組の背景
当事業所は、定員80名、職員約50名の介護老人保健施設である。在宅復帰支援施設として毎月20名前後の入所者を受け入れている。医師、リハビリスタッフ、看護職、薬剤師、介護職、管理栄養士、支援相談員、介護支援専門員等、多くの専門職が連携してサービスを提供している。サービスの質を高める上で常に課題として挙がっていたのは、職種間での情報共有の精度をいかに高めるか、OJT・OFF-JTの機会をどのように確保して職員の成長につなげるかの2点であった。さらに近年では、業務のICT化も重要な課題となっていた。ICT化については、「何かしなければ」「今のままではいけない」という意識がある一方で、何から着手すべきか分からないという漠然とした不安も現場には存在していたため、これらの課題や不安を解消し、職員の育成とサービスの質の向上に繋げるため、生産性向上への取組を開始した。
2.取組の内容
【取組内容の詳細、苦労したこと、工夫したこと】
生産性向上の取組を進めるにあたり、まず全職員を対象に「気づきシート」を用いて業務における課題を抽出した。分析の結果、課題は以下の3点に集約された。
①職種が多くフロアも複数に分かれている環境のため、情報共有にタイムラグが生じている
②業務の進め方が人によって異なり、教わる側の職員が迷いや不安を感じている
③夜勤業務では、特に経験の浅い職員ほど精神的・肉体的な負担を感じている
これらの課題を踏まえ、施設内研修を実施した。生産性向上の目的と意義について理解を深めたうえで、プロジェクトメンバー(以下PJ)を中心に改善策の検討を開始した。改善策として、マニュアルの整備や新人教育体制の見直しに加え、ICT機器の導入(見守り機器とインカム)を重点施策として位置づけた。
見守り機器とインカムの導入検討に際しては、県内外の福祉機器展に足を運び、実際に導入している施設を訪問して現場の声を聞かせていただいた。また、複数メーカーのデモ機を比較し、自施設が求める機能、既存の介護記録ソフトとの連携性、導入コストなどを総合的に評価した。導入機器の選定には時間を要したが、現場の意見を反映して検討を進めたことが、のちの成果につながった。
さらに、機器導入までの約3か月間で操作マニュアルを整備し、職員研修を段階的に実施した。現場職員との意見交換を重ねながら運用ルールを調整したことで、導入初期の混乱を最小限に抑えることができた。ICTの活用を単なる効率化にとどめず、職員が安心して業務に取り組める体制づくりと、介護の質の向上の両立を目指した点が、本取組における大きな工夫である。
【新たな課題、問題にどうやって解決したか】
取組を進める中で、当初のPJメンバーが介護職員のみで構成されていたため、他職種との温度差が生じるという課題が明らかになった。目的の共有はできていたものの、看護職やリハビリ職との視点の違いから、意見のすり合わせに時間を要する場面があった。
この課題に対応するため、機器導入後にPJメンバーの構成を見直し、管理職、看護職、リハビリ職を新たに加えた。また、性別や経験年数の異なる職員を意識的に選ぶことで、多様な視点を反映できる体制とした。また、メンバーを増員した結果、機器の操作や設定を担当するチームと、業務改善を進めるチームの二つに役割を分け、並行して取り組める体制を整えることができた。
さらに、生産性向上推進体制加算の取得に向けて、業務時間の見える化を目的としたタイムスタディ調査を実施した。アプリを用いて、どの業務にどれだけの時間を要しているかを記録・収集したが、集まったデータが同業施設と比較して妥当なのか、乖離があるのか、あるいはどこに改善の余地があるのかといった判断が難しいという課題も明らかになった。
この課題に対しては、タイムスタディに関するオンラインのコミュニティ研修に参加し、他の事業所の実践的な取組を参考にした。さらに、同研修で月1回開催されるミーティングにも継続して参加し、データの活用方法や改善の方向性について学びながら、現在も検証と改善を継続中である。
3.取組の効果(改善点)
【取組内容の詳細、苦労したこと、工夫したこと】
生産性向上の取組を進めるにあたり、まず全職員を対象に「気づきシート」を用いて業務における課題を抽出した。分析の結果、課題は以下の3点に集約された。
① 職種が多くフロアも複数に分かれている環境のため、情報共有にタイムラグが生じている
② 業務の進め方が人によって異なり、教わる側の職員が迷いや不安を感じている
③ 夜勤業務では、特に経験の浅い職員ほど精神的・肉体的な負担を感じている
これらの課題を踏まえ、施設内研修を実施した。生産性向上の目的と意義について理解を深めたうえで、プロジェクトメンバー(以下PJ)を中心に改善策の検討を開始した。改善策として、マニュアルの整備や新人教育体制の見直しに加え、ICT機器の導入(見守り機器とインカム)を重点施策として位置づけた。
見守り機器とインカムの導入検討に際しては、県内外の福祉機器展に足を運び、実際に導入している施設を訪問して現場の声を聞かせていただいた。また、複数メーカーのデモ機を比較し、自施設が求める機能、既存の介護記録ソフトとの連携性、導入コストなどを総合的に評価した。導入機器の選定には時間を要したが、現場の意見を反映して検討を進めたことが、のちの成果につながった。
さらに、機器導入までの約3か月間で操作マニュアルを整備し、職員研修を段階的に実施した。現場職員との意見交換を重ねながら運用ルールを調整したことで、導入初期の混乱を最小限に抑えることができた。ICTの活用を単なる効率化にとどめず、職員が安心して業務に取り組める体制づくりと、介護の質の向上の両立を目指した点が、本取組における大きな工夫である。