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通所介護事業所(デイサービス) 社会福祉法人 関東

事例No.0672

1.取組の背景

 ・「人と人のつながりを大切にできる」という法人の考え方を実践するにあたり、研修や行事についても職員から希望や提案を挙げて主体的に取り組んでもらえるような風土を作る必要があった。

・地域との連携を深めるため、認知症に関わることなど法人の専門性を活かして地域の取組に参画していく必要を感じていた。

・ケアハウス入居者やデイサービス利用者の意向をきちんと踏まえて、施設を運営していくことが大切だと感じていた。

事業所におけるこうした背景あるいは問題意識をもとに、取組を進めることとした。

 

 

2.取組の内容

人材の採用に当たっては、人と人との繋がりを大切にできる人を一番に採用したいと考えている。採用された職員には、人と人との繋がりを大切にする職場であることを自覚してもらっている。特に揉め事はない。以前は、前理事長とデイサービス施設長との考え方の相違が顕著であったが、言いたいこと・思っていることを話し合うことで解決してきた。

職員の意思を大切にしている。研修については、職員が自ら「やってみたい」と思えるものを受けてもらうことにしている。行事も、職員からの「やってみたい」という意見を尊重している。今年度は、マルシェと祭りの企画が挙がった。

7月に初めてマルシェを開催した。福祉関係者、障害者施設、地域の方々に協力を頂き、約100名の参加があった。祭りは10月に開催を予定している。今年で8回目となり、利用者・地域の方々・法人に関わりのある方々に対する感謝の気持ちを込めた行事となっている。昨年の参加者は約260名であった。
計画、企画からすべて職員が行なっている。任せて見守ることは難しいが、大きな事故や職員の負担にならないような配慮をしている。職員の心理的安定を図るために、施設長が「責任は私が取りますよ」ということを明確にしている。

地域において認知症への理解を深めていくことに難しさを感じている。認知症の方への接し方をどのようにしたらよいか、地域で理解を深めていく必要がある。個人情報に関わるものは、情報の共有の仕方も難しい。

地域の「自治会応援隊」に参加している。自治会が行う各種事業(安全安心、環境、福祉などのテーマ)に協力している。隊員の知識や技能に応じて側面から支援することを大切にしている。

認知症サポーター養成講座(約50名の参加)のサポート
地域住民の方が認知症の方への声のかけ方や対応方法を学ぶ講座にて、法人職員がサポーターとして参加し、具体的なポイントをお伝えした。 

地域包括支援センターでの「認知症徘徊捜索模擬訓練」(約70名の参加を予定)への協力
地域の住民の方々と一緒に協力スタッフとして参加予定。

法人では、職員間の情報共有にLINE WORKSを活用している。万が一利用者の所在が分からなくなった際には、法人内で速やかに情報を共有し、地域の方々や関係機関とも協力しながら、できるだけ早く安全にお戻り頂けるよう努めている。

認知症が身近なものであることを理解してもらうチャンスとして、法人として地域との連携を深め、地元の方と積極的に活動を続けていきたい。

ケアハウスへの入居希望者、デイサービスの利用希望者には、他の事業所も見学してもらい納得した上で入居・利用してもらうよう案内している。ご家族にも満足して頂いており、継続利用年数は平均で約2年である。ケアハウス施設運営アンケート(2024年実施)では、8割の方に「職員の態度・対応に満足」と答えて頂いている。入居者の意向を施設運営に反映するよう常に努めている。

法人として、コロナ禍においても感染対策を講じながら面会を継続する判断をし、実践したのも、入居者、デイサービスの利用者の希望を大切にしたからであった。 

3.取組の効果(改善点)

・法人の理念、採用の基本的な方針をはっきりさせたことで、離職率が21%(令和5年度)から3%(令和6年度)に減少した。

・デイサービスの稼働率が改善した。コロナ禍に稼働率が落ちたが、その後、徐々に回復してきている。
 令和5年度 61.7%
 令和6年度 66.9%
 令和7年度 71%(9月現在)

・ケアハウスの稼働率も令和6年度の95.2%から、令和7年度(9月末現在)には100%になった。

・職員からの研修希望について、今年度は30人の職員から受講希望が挙がった。受講後は、復命書を作成して全職員に対して内容を共有している。

・職員からの、法人としての行事の企画提案は2件挙がった。

職員が自ら考え、実行する風土が根付いたことがわかった。

 

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