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看護小規模多機能型居宅介護事業所 株式会社 中国・四国

事例No.0638

取組の背景

法人の従業員数は1,000人を超える規模である。従業員全員の満足度を上げて「働きやすい、働きがいのある職場づくり」の実現をめざすにあたって、以前はトップダウン方式で一方通行の取り組みを行っていたが、従業員の満足度は十分なものではなかった。
そこで、各事業所・従業員の声に耳を傾け、取り組みに反映させるボトムアップ方式へ変更したところ、多数の意見・課題等が寄せられた。その結果、従業員の経営への参画意識が高まるとともに、従業員目線・現場目線での取り組み提案が多く集まるなど、法人内に“働きやすい、働きがいのある職場づくり”に向けた好循環が生まれた。今後、その好循環を維持するためには、提案された取り組みを実現しつつ円滑に運用することが必要となり、雇用管理業務に関わる更なるマネジメントが求められることとなった。

取組の内容

(1)社内提案制度・社内発表会

  1. 新人、パート職員なども含め職員の誰もがアイディアを提案できる「社内提案制度」を設けている。
    現行の社業や所属部署の業務にとらわれることなく、斬新で意欲的なアイディアや提案が随時受け付けられている。実際に提案の中から社内の制度として採用された事案もある。
  2. 自分自身の課題を見つけ取り組むことにより、利用者に提供するサービスの質の向上や社員を育成することを目的とした「社内発表会」を年1回開催している。

(2)人材育成・人事評価

  1. 会社が経費の最大8割を負担する「資格取得支援制度」がある(養成講座を自社で定期的に開催している。介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修の取得も可能である)。
  2. 新卒社員を対象に、入社後1年間、先輩社員が1対1でサポートする「チューター制度」により、新人職員のサポートに努めている。
  3. 新卒社員を対象とした新入社員研修、フォローアップ研修をはじめ、管理者研修・エリアマネジャー研修などの階層別研修、採用時研修、現任研修など実施している。
  4. 人事考課制度に基づく年2回(上期・下期)の評価を実施。ひとり一人が「チャレンジ目標」を設定し、自身の成長にあわせて目標を立て、半期ごとに振り返りを行い、評価と賞与・昇給が連動する仕組みを採用している。

(3)メンタルヘルス

義務であるストレスチェックの年1回の実施はもちろん、メンタルヘルスの相談窓口を設置し、個別相談で対応している。

(4)子連れ出勤制度

幼児期の子どもを持つ職員について、急な家庭の事情で保育の手立てがないときには、職場に子どもを連れて来れる「子連れ出勤制度」があり、安心して就労できる環境整備が施されている。

(5)情報発信

 

女性職員にフォーカスしたホームページサイトや冊子を作成配布し、女性が働きやすい職場環境であることを広くPRしている。

取組の効果(改善点)

(1)プラチナ認証法人の認定

取組の成果の一つとして、社会福祉協議会が主催する福祉・介護人材確保等総合支援協議会の「魅力ある福祉・介護の職場宣言」制度において、「職員がいきいきと働ける職場づくり」と「ご利用者さまへのより良いサービス提供」への取組状況や、定められた基準に適う離職率の低さなどが評価された。
職員が安心して長く働き続けられる優良法人として、県内の福祉・介護業界のトップランナーとして、他事業者の模範となる「プラチナ認証法人」に選定されている。

(2)地域からの評価

法人のホームページなどを通じて、福祉・介護業界のイメージアップを図りながら、人材確保や雇用促進に向けた具体的でわかりやすい広報周知活動に積極的に取り組んだことが、成果として現れている。例えば、「介護のプロフェッショナルであり続けたい・向上していきたい」という職員意識が強くなり、地域住民との交流も充実し、関係機関からの評判・評価は高いものがある。

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