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事例No.0636
取組の背景
法人理念のもと、働く仲間を大切にしたいという思いから、働きやすい職場環境の整備に向けて取り組みを始めた。
取組の内容
(1)人間関係の問題の早期解決
1か月に1回、上司と面談をする機会を設けている。この面談時に様々な内容を引き出して、個人やチームの悩みに早期対応で取り組んでいる。
(2)職員間のコミュニケーションの機会づくり
勤務時間帯が違うためすれ違いが多い職場環境の中、スタッフ同士が感謝のメッセージ(紙媒体のメッセージカード)を送り合う仕組みを活用している。お互いに感謝し合える風土づくりをしている。「困っているときに的確なアドバイスをいただきありがとうございました」といった内容が多い。メッセ-ジについては、月毎に提示している。
(3)ICT等の活用
導入前は、否定的な意見を持つ介護職員に対し、丁寧に説明して理解を求めた。ケアプランやサービス担当者会議に介護ロボットを利用することを盛り込み、計画に沿った介護を展開することで否定的な意見を持っていた職員からの理解を得た。
介護ロボットについては全スタッフが活用している。走行式リフトの活用により移乗を1人で安心して行うことが可能となった。認知症の方の脳の活性化を目的として、コミュニケーションロボットも活用している。排泄支援については、センサーにより排泄のタイミングが分かることから、利用者自身で排泄を実現するための介助に取り組んでいる。
(4)高齢者の雇用
現在8名雇用している。具体的な工夫としては、専門職種でなくてもできる仕事をお願いしている。疲労が蓄積しないよう就労時間を短くしている。
取組の効果(改善点)
(1)職員の業務負担・精神的負担の軽減
見守りシステムの活用による「常時巡視」により、2時間おきの巡視を行わないこととした。カメラによる常時監視として、夜勤帯にデスクワークに割ける時間が45分増加した。部屋の様子を観察できる安心感は、介護職の精神的負担の軽減にも繋がっている。職員からは、「見守りシステム」のない頃には戻れないという意見も聞かれている。
介護記録はすべてデジタル化をしており、文字を記入する時間の短縮に繋がっている。
リフトの活用により、腰痛への負担を軽減できている。
(2)直近の6年間の離職率は1桁
「ユースエール企業」に選ばれたことで、選ばれた施設(の職員)であるという自覚が生まれた。いくつもの取り組みが相乗効果を生んだ結果、低い離職率を維持できていると思われる。