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特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設) 社会福祉法人・社協 中国・四国

事例No.0626

取組の背景

  • 職員対象の腰痛調査を実施した。腰痛を抱えている職員が多く、改善に向けて取り組むことになった。
  • 人材確保、業務効率化を行いたいと考えた。

取組の内容

  1. ノーリフティングケア実践施設。
    ①労働安全 ②介護の質向上 ③感染予防 ④業務改善 を普及させることで福祉・介護業界の意識と働き方について、介護業界の当たり前を変えることを目的とし、安心して長く働くことができる職場に変革するとともに、利用者と職員双方に優しいケアの実現を目指している。最初に、日本ノーリフト協会の研修を理学療法士に受講してもらい、スライディングシートから始めた。ノーリフト宣言をするために、従来のやり方とノーリフトの方法を同時に行い比較したが、圧倒的にノーリフトが良かったため、取り入れた。(スタンディング3台、天井用1台)
  2. 県の福祉・介護事業所認証事業所であり、更に下記の取り組みも実施している。
    ①働きやすさとやりがいが両立する職場づくり ワークライフバランス推進認証企業(次世代育成支援部門)を取得。
    ②介護の仕事の魅力アップ
    ③介護サービスの質の向上
    ④利用者のQOLや満足度の向上を目的とし、良好な福祉・介護職場の整備による職員の離職防止や、福祉・介護業界のイメージアップによる新たな人材の確保を目指している
    ⑤キャリアパスの見える化、全職員を対象とした育成方針として、人材育成のマニュアル作成。
  3. 令和元年5月から技能実習生(モンゴル出身)を1名採用。また、掃除、洗濯、シーツ交換、ご利用者の散歩、入浴介助後のドライヤー等の業務を切り出し、これらの業務に従事する障害者4名、高齢者4名等を雇入れた。
  4. Facebookとインスタグラムを利用し、施設内研修や催し等の様子をアップし、多くの年齢層に見てもらう機会を作っている。特に学生に見てもらえるように、イベント情報は詳細に載せている。更新頻度は月に1回程度。更新者は事務員と各事業所1名の担当者を決めている。
  5. ダブレットは各部署に1台配付し記録の効率化を図っている。
    現場の介護職員、看護職員、理学療法士が利用している。記録等は1回の入力で終了できるようになり、業務の効率化が図られている。

取組の効果(改善点)

  1. 職員の肉体的負担等(腰痛、首や肩こり)が改善
    ・ノーリフトが新規採用者の応募動機にもなっている。
    ・利用者の自立支援や拘縮、褥瘡、表皮剥離が軽減され、気持ちよくしている姿を見ることで職員のモチベーションアップに繋がっている。またノーリフトを取り入れることにより褥瘡等が減り、事故記録、対策委員会を実施することが無くなり、業務効率化に繋がった。
    ・ノーリフトの取り入れ前は、離職率9%程度のうち腰痛が原因で退職する方が3割程度いた。ノーリフト取り入れ後の離職率8%の内、腰痛を原因とする離職がいなくなった。
  2. 県の介護事業所認証評価制度の認定を受け、改めて法人の制度内容を再確認し職員に周知したことで、介護の仕事の魅力等を自覚してもらうことができた。産後、育児休暇後の復帰率100%
  3. 業務の細分化により、介護職員が専門分野に専念できる。
  4. フェイスブックやインスタグラムなど、若者が何を見ているかリサーチしSNSを利用することで採用につながっている。SNSがきっかけとなり採用に至った職員が1名いる。
  5. タブレット等を利用することにより記録を転記することがなく、業務の効率化につながっている。皆で共有することにより、利用者の状態をすぐに確認でき、残業時間の削減にも繋がっている。有給休暇も取得しやすい雰囲気となっている。

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