雇用管理サポートシステム

事例No.601

○主な事業:有料老人ホーム ○法人形態:民間会社 ○地区:北陸甲信越・東海

取組の背景

・総合フィットネスクラブ事業から介護分野に新規進出し事業所店舗を増やしていく状況の中、介護職員の離職率が非常に高く、最も高い時期で離職率が約50%もあった。
・このままの状況が続くと介護事業所がつぶれてしまうではないかと危惧していた。
・原因を調査したところ、高い離職率の大きな要因が「働く職場環境が悪い」「人間関係で問題がある」の2つであると分析した。
・「顧客満足度を高める」を最終目標に掲げ、雇用管理改善に取り組むこととなった。
・「顧客満足度を高める」ためにはお客様(要介護者)のことを深く知る職員を増やしていくことが大切と考え、職員の定着率アップにつながる取り組みを実施することとした。

取組の内容

①年間休日を増やす。
 ・年間休日を介護業界平均111日より多い114日に設定した(年末年始休日+週休二日制+3日程度)

②短時間正社員の導入
 ・16時までしか働けない方、6時間しか働けない方、子供が難病で通院が必要な方等を短時間正社員として採用した。
 ・子育て、介護、家庭の事情を含め、仕事とプライベートが両立しやすい体制を作った。

③パート社員の育児休暇制度導入
 ・正社員のみを同制度の対象としていたが、パート社員にも対象を拡げた。
 ・事業主として全職員を大切に扱っていることを示す意味もある。

④メンター制度の導入(職場定着支援助成金の活用)
 ・指導する直属上司と性格が合わず、相談できる方もいないといった部署があり、直属上司以外にも気軽に相談できる頼れる方(先輩)を配置した。

⑤超過勤務の削減(IT導入補助金の活用)
 ・最新の介護ソフトを新規導入し、ICT化による業務削減を実施。
 ・不要な書類がないか精査し、なくてもよい書類を削減して事務効率を向上させた。

⑥福利厚生の充実(子育て支援、健康確保)
 ・自法人の関連事業所であるフィットネス施設の利用を無料とした(職員)
 ・同じく関連事業所であるスイミングスクール施設の利用を無料とした(職員の子供)
 ・定期健康診断に加え、乳がん・子宮頸がん検診を会社負担で実施することとした(希望者)

⑦資格取得の補助
 ・当初人材不足もあり資格がなくても職員を雇用していた。(資格を重要視していなかった。)
 ・将来介護福祉士を取りたいという職員が増加し、介護職員初任者研修、実務者研修等の資格取得受講費用を全額会社負担とし、給料に資格手当を新設。
 ・キャリアアップ助成金の活用(希望者は正社員に)

⑧有給休暇取得の促進
 ・会社の風土として有給休暇取得100%を目指している。
 ・管理者も率先して有給休暇を取得している。

取組の効果(改善点)

・②について、今までは子育てや介護等家庭の事情で離職していた方4名が離職せずにすんだ。
・⑤について、幹部ミーティング以外はほぼ残業がなくなった。離職率低下に貢献しているのではないか。
・⑥について、自身の健康管理がしやすくなった。
・⑧について、パート社員も含め全職員の平均有給取得率75%を達成。
・職員からの評判も良く、離職率が雇用保険加入者以外のパートやアルバイトを含めても、現在のところ約10%となっている。職員定着が採用も含め順調に進んでいる。
・相乗効果として、令和元年度の「魅力ある福祉職場認定制度」の認定を受けた。来年度にはこの制度認定を事業所のPRとして活用していきたい。
・顧客満足度調査はしていないが、施設利用者が以前と比べ増加しているので、充分効果があったのではないかと感じている。