雇用管理サポートシステム

事例No.591

○主な事業:グループホーム ○法人形態:社会福祉法人・社協 ○地区:近畿

取組の背景

 平成29年に開園から13年が経ったが、人事考課制度がしっかりと構築できないままで進んできた。
現職の職員の処遇への不満や、過去に退職した職員の話を思い起こしてみると、『頑張っている人が馬鹿をみる』という状況であり、公正な人事考課ができないでいた。職務に真摯に熱意を持って取り組んでいても、そうでなくても年次昇給は全職員一律であることに対する不満があった。
 また、考課者の評価の基準があいまいで、一般職員への指導・教育が確立されたものではなく抽象的であった。職員の自覚を促し、やりがいを持って勤めてもらえるような組織づくりを目指し、キャリアパス制度の構築を行うことにした。

取組の内容

●キャリアパス制度のねらい
 ①自己の成長を実感し、自信と誇りを持って「輝ける人材」を育成するための体系づくり。
 ②一人ひとりの能力を最大限に生かして「最強のチーム」を作る。

●キャリアパス制度の目的
 ①自身の課題を把握し、克服することによってステップアップにつなげる。
 ②ステップアップにより、処遇(昇給、賞与、昇格等)に反映する。

●キャリアパス制度の体系化
 ①職能等級基準②評価制度③教育研修制度④昇給昇格制度⑤賃金体系

●プロジェクト会議の発足
 経営者とコンサルタントが事前におおまかな方向性を定める会議を定期的に開催。

●キャリアパス委員会(主任・副主任)の設置
 月に1回キャリアパス制度に関する会議を行った。その中で職能等級基準・評価制度・教育研修制度の構築を行った。また職業能力推進者を選任する予定である。

上記を踏まえて、以下に具体的に取り組む。

・コンサルタントを交えた研修時に、評価制度に関する年間スケジュール(自己評価、1次評価、前期評価・後期評価)を管理職から会議の場等で発信する。
・目標設定から自己評価の進め方について、考課者から被考課者へ説明しやすいようマニュアル化に取り組む。
・考課者、被考課者の双方が納得できる評価基準を設定する。あいまいな評価項目について、具体的な指標を作成する。
・行動指針の作成。部署目標の設定。
・評価制度について、目標設定シート、課題チェックシートを制度化する。部署目標、自己目標を設定してシートに記入する。正職員やパートなど職能別、階層別にもシートを設定する。
・期首・期末の2回、面談の機会を設定。本人所属長のすり合わせ、評価のフィードバック、意見交換等を実施。その後経営幹部を交えた判定会議を開催。

取組の効果(改善点)

・考課者、被考課者の双方が、面談の大切さを認識でき、双方の信頼関係ができた。
・考課者、被考課者の双方が、現状取り組んでいる業務の中で、長所や弱点が理解できた。また求める能力、求められる能力の棚卸ができた。成長が実感できるようになった。
・考課者がうがった評価の仕方を修正できるようなった。基本的にほめるフィードバックができるようになった。
・今後はより完全な評価制度の構築に向けて、内容をカスタマイズしていきたい。
・個人や組織の目標に向かって業務を遂行する意識改革ができた。
・主任クラスの育成観念が醸成できつつあり、責任感が芽生えてきた。経営者からの発信の大切さが理解できた。短期、長期の目標設定や、仕事の関わり方に対して責任感が増した。
・研修計画に余裕ができつつあるので、e‐ラーニングの導入を計画する。