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介護老人保健施設 社会福祉法人・社協 近畿

事例No.0577

取組の背景

職員数の少ない夜間業務において、業務改善の一環として、利用者の部屋での夜間の行動や状態の変化等を把握するために、今迄は補助ツールとしてセンサーマットを使用していた。しかし、利用者が転倒してしまった時や転倒後に離床した時にしか反応せず、現場に駆けつけても、どうしても対応が遅れてしまうことが多かった。

 そのため、現状を改善し転倒事故等を未然に防ぎ、夜間の業務負担を軽減できるものがないか情報を集めたところ、見守りセンサーが現状の改善に最も適していると判断されたため、その情報を収集し、導入に向けての検討に入ることとなった。さらに、県の介護ロボット導入補助金を活用することも視野に入れることとして本格的に導入に向けての検討に入った。

取組の内容

折角いいものを導入しても、現場職員の共感が得られなければ、使われないまま倉庫で眠るだけといったよく耳にする悪い結果になってしまいかねないと考えた。そこで、行程表を作成し、事前情報の収集、メーカーの選定、トライアル(実際に使ってみる)、そして使ってみた結果のアンケートを取り、更に検証するといったことを繰り返し、現場の意見を聞きながら、皆が使い易い、使うことのできる機種を決定した。また、すべての職員にきっちり使い方を身に付けてもらえるように、導入時の取り扱い説明会も2回開催するなど、職員に対し新しいものを使い始める時の不安を出来るだけ少なくできるような取組も実施し、現場への定着を図っていった。

取組の効果(改善点)

見守りセンサーは、従来のセンサーマットと違い、どの範囲から利用者が出たらアラームを鳴らすのかを自由に設定できるため、利用者の特徴に応じて必要な設定ができ、ベットからの転落リスクを以前より大幅に減らすことができるようになってきた。更に、センサーの取り付けが簡単なため、見守りの必要な方、有効な方のみに利用できるようになり、効率的な見守りができるようになった。映像がシルエットのため利用者のプライバシーに配慮し見守ることもできるようになり、利用者のご家族に現状等をお知らせする場合も画像を使って説明することが可能になり、ご家族の方からも喜ばれている。また、見守りセンサーのデータの共有により職員間の情報共有や伝達が容易にできるようになり、業務効率のアップを図ることができている。見守りセンサーを設置することにより、夜間業務において職員にこころの余裕もでき、ストレスの軽減を図ることができている。

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