雇用管理サポートシステム

事例No.575

○主な事業:老健 ○法人形態:社会福祉法人・社協 ○地区:北陸甲信越・東海

取組の背景

 数年前までは離職者も多く、常に求人を出し続ける状態であった。常に求人を行っているという事は、採用のための面接や、その手続きなど業務的にも精神的にも負担が大きくなっていた。

 また、せっかく採用した職員も短い期間で離職していくことがあり、その繰り返しを何とかしなければという状況であった。

 落ち着いて利用者と向き合う時間、地域の方との交流の時間、職員と向き合う時間等が採用に関することに割かれることとなり、この問題を解消しなければ今後の運営に大きく影響が出ることから、対応を早急に検討する必要があった。

取組の内容

 キャリアパス制度の確立を行った。企業の中でどの仕事をどれだけ経験し、また外部の講習も含めてどのようなスキルを身につけ、どのようなレベルに到達すれば昇進できるのか、その条件や基準を明確にして、相談室、休憩室に大きく掲示した。

 資格取得に対する助成や、取得後の待遇改善も明確にして掲示した。

 ホームページへの情報開示も積極的に行い、職員の資格取得に関する奨励なども紹介している。

 また、利用者や面会に来た家族(子供、孫)にも施設に興味をもってもらうことを考え、玄関にはペッパー君(ロボット)を導入した。

 このように、働きやすい環境づくりを目指すとともに、職員が安心して長く働けるようにと改善を進めている。

取組の効果(改善点)

 キャリアパスを明確に掲示したことで、従業員の仕事に対する目的意識が高まり、自分では気づかなかった目標や将来のチャンスに気づくことが出来てきたようだ。

 新卒で就職先を考える上でも、この企業ではどのようなチャンスがあり、キャリアが得られるのか、また自身の将来像を描くこともできるようにと取り組んできたことで、結果として良い人材が入ってきてくれるようになった。

 従業員が自らの目標に向かって取り組むことができる条件が明確になり、目標意識を持つことで能力アップやモチベーションの向上を期待できるようになった。

 また、新卒者の求職活動の際に必ず情報の入手先となるホームページも施設のイメージ向上に役立っている。