雇用管理サポートシステム

事例No.562

○主な事業:老健 ○法人形態:社会福祉法人・社協 ○地区:中国・四国

取組の背景

 従来、法人の運営に関しては上層部サイドから職制へ伝達するという一方通行の色彩が強かった。
日常の介護、看護業務は部門毎に進められ、連携・協働といった動きが少なかった。職員が自由に意見やアイデアを言える場や組織風土に欠け、個人個人に不満があっても解決に至らず退職してしまうことが続いていた。

取組の内容

 事務局長が「介護労働者雇用管理責任者講習」を受講したことを機に介護労働安定センターに相談し、以下の取組みを行った。

①事務局長が職員全員と個人面談を実施する。

②個人面談に先立ち、個々人に対し文書で施設の年度事業計画を配付し、事業目標に対する個人の取組みを集約する。

③初めて職員に対する「自己申告票」(16問)を実施する。現在の仕事、職場、処遇についての満足度、自由意見を集約する。
 上記①~③を事務局長が3か月かけて取組み、職員一人一人の意見、想いを理解し把握した。

④これまで法人内で討議、決定、実践、報告というプロセスが曖昧であったため、事務局長が新たにリーダーとなり、14名での月次定例会の開催を実施することとした。昨年からスタートし、回を増すごとに積極的な参画を得るようになった。
 次に、各種規定、制度をチェックし、特に定年(現行60歳)到達者が多く人材確保のため対策を検討することとした。

⑤現行の就業規則のチェックと、定年・再雇用制度利用者の急増が見込まれることから、雇用管理コンサルタント相談において課題整理を行い、定年制度(60歳を65歳に延長)及び就業規則の改正についてアドバイスを受けた。

⑥介護人材育成コンサルタント相談において、研修体制の課題を整理した。

⑦人間関係、チームワークに対する不安意見があったため、ヘルスカウンセラー相談で「メンタルヘルス講話」を2回実施した。

取組の効果(改善点)

①個人面談を通じて、それぞれの職員が考えていることや不安、不満、やりがいと感じていることなど多くの意見交換が出来た。

②高齢の職員は大きな変化を好まず、若年層は将来への不安を持っていることが分かった。

③中堅の職員とは話し込むことで、「自らが職場の中心で動かなければいけない」という覚悟に近い言葉が出始めた。

④手が付けられていなかった就業規則のチェックや定年(60歳)を迎える職員への対応について、課題を整理し評議会、理事会の承認を得て、正式に定年年齢の延長について、就業規則の一部見直しの方向付けが出来た。

⑤「メンタルヘルス講話」に職員のほぼ全員が参加し、「自己を知る、他人を知る」いい機会となり、これまで会話の少なかった職員間で挨拶や仕事上の情報交換を活発に行う光景が出始めた。