雇用管理サポートシステム

事例No.534

○主な事業:特養 ○法人形態:社会福祉法人・社協 ○地区:中国・四国

取組の背景

 経営は安定しているが、介護職の人材不足が今後の経営に影響を及ぼすと考えている。現時点では、介護人材の確保に関わる対策について検討や計画ができていない状況である。。

 また、職員の資質の向上、リーダーの育成も喫緊の課題であり、重点課題として取り組む必要性を感じている。

取組の内容

 「介護の雇用管理改善 CHECK&DO25」のチェックリストの配布を受けたことから、雇用管理コンサルタントの相談援助事業を活用して雇用管理の改善に取り組むこととした。チェックリストの実施結果を幹部会(30名)、係長以上の職員会議、階層別研修の受講職員等へフィードバックし、重要度と緊急性を勘案した結果「業務内容や量に対応できる適切な人員を確保できていない」という項目に着目して改善に取り組むことを決定した。

 改善に取り組むチームをつくった。特養チーム、デイサービスチーム、グループホーム(3ヶ所)に分け、業務内容や量に対応できる適切な人員を確保すべく「何がどのように大変か、どのような不具合が起こっているのか、改善策(改善項目はあるのか)」といった内容のアンケートをそれぞれ独自に作成して実施した。特養チーム、3ヶ所のグループホームは、さらに改善項目ごとに雇用管理改善に向けた目標実行計画、進捗管理、結果検証を行った。
取り組み方策としては、1つの課題に対して2週間程度取り組むことを基本とした。改善されたら次の課題に取り組むが、継続して取り組む必要があれば、適宜取り組み期間を延長するなど、工夫して進めた。

取組の効果(改善点)

 「介護の雇用管理改善 CHECK&DO25」の実施により、事業主と従業員間で、労務管理に対する考えに隔たりがあり、考え方に相違点が見受けられる結果を確認することができた。
チェックリストの結果を踏まえたことにより、現場で働いている従業員同士が円滑なコミュニケーションを図り、自らが考え、問題解決に取り組むことができた。働きやすい職場環境の実現に向かっている状況である。
 
 今回の取り組みを最後まで実行することで、事業所が抱える問題点を洗い出すことができた。また、改善を継続し、反省点も見えてきた。一定期間の経過を確認して更にステップアップを図る課題にも取り組むことが可能となった。結果、施設長(幹部)管理者層、従業員との連携もスムーズに図ることができ、問題を解決していく風土を根付かせる布石となりつつあると感じている。