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特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設) 社会福祉法人・社協 近畿

事例No.0482

取組の背景

  • 適応障害、うつ病等のメンタル面での病気休業が目立ってきた。(6名/全従業員200名)
  • うつ病による休職者が連鎖反応のように次から次と増えてくる。
  • 明らかに病気ではないと思われるのに、メンタル不調を訴えて休職を申し出る者も出てきた。
  • 従来から新人研修は実施していたが、新人職員の1年以内の離職が多く、対策を講じる必要があった。

取組の内容

  • 介護労働安定センターに相談し、以下のようなアドバイスを受け、改善を行った。
  • ヘルスカウンセラーの集団相談を活用し、管理者、チーフを対象に勉強会「今後のメンタルヘルス対策」を実施した。
  • ヘルスカウンセラーより紹介された産業保健推進センターの研修を受講する等、職場のメンタルヘルス対策について理解を深めた。
  • 全職員を対象としてメンタルヘルス研修を実施し、メンタル不調者に対する理解、対応等について、職員全体の意識改革を行った。
  • 職員相互で異変に気づいたらマネージャー(主任級)に連絡し、マネージャーが面談をし、上司と相談をして対応する流れを作った。
  • 休職者の職場復帰プランには慎重に取り組み、一人一人に合った、無理をさせないプランを作成し、実行した。
  • 「フレンドシップ制」導入
  • 1名の新人職員に対し、1年間先輩職員(フレンド)が担当となって、業務の指導に加えてメンタル面の相談等を行いながら新人職員が職場環境になじみやすいように支援した。

取組の効果(改善点)

  • 取り組みを行った当初は、職員個々の葛藤やジレンマはあったが、研修等を繰り返すうちに、職員のメンタルケアに対する理解が進み、休職者の職場復帰に成功している。
  • 全職員がメンタルヘルスケアについて理解をすすめることで、メンタル不調者の早期発見につながり、早めに対応(休暇・医師の診断を促す)ができて、ほとんどが早期回復している。現在ではメンタル不調による休職者はいない。
  • 法人がメンタルケアに真剣に取り組むことで、「職員を大切にしてくれる法人」という風土ができ、職員の安心感につながっている。
  • フレンドシップ制導入により、新人職員の1年以内の離職はなくなり定着している。制度導入後、課題となっていたフレンド(先輩職員)に対するフォローアップについて、技術指導やメンタルケアを実施することで、不安や不満を訴える者はいなくなった。

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