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特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)
社会福祉法人・社協
中国・四国
事例No.0422
取組の内容
1 賃金管理・評価制度、 2 労働時間・配置管理、 3 能力開発・キャリア管理
1.法人内の賃金体系を統一
- ①法人内の各施設で独自の運用を実施していた内視等に基づく処遇(中途採用者賃金体系等)を法人内で統一
- ②給与体系の見直し(3等級を5等級に)
- ③資格手当導入
- ④諸手当見直し
- ⑤資格等級制度の導入
- -1級職・2級職 : 一般職
- -3級職 : リーダー職
- -4級職 : 管理職
- -5級職 : 経営職
2.人事考課制度導入
- ①業績シート(仕事の成果、仕事の意欲・態度、職務遂行能力)の導入
- ②業務目標・成果シート(業務目標・仕事の進め方の改善・自己啓発・部下の指導育成)の導入
- ③1次評定~3次評定までの仕組みづくり
- -本人評定
- -1次評定 : 直属上司(主任orリーダー)
- -2次評定 : 1次評定者、2次評定者(副施設長)による評定会議
- -3次評定 : 2次評定者(副施設長)、3次評定者(施設長・本部長)・理事長による評定委員会
3.能力主義に基づく賃金体系
- ①職能要件書・役職基準書・人事評定による昇格・昇給基準書作成
- ②職能要件明確化により、管理職昇格最速年齢35歳
- ③"キャリアアップ委員会"によるローテーション人事の実行
4.人事考課及び賃金体系の可視化
- ①1次評定のフィードバック(昇格・昇給基準の可視化により最終評定の可視化
- ②トップの偏見に基づく人事評定の排除
取組の背景
1 賃金管理・評価制度、 2 労働時間・配置管理、 3 能力開発・キャリア管理
- 当法人は昭和63年に事業を開始以来20年強の年月を経ているが、大きく、特別養護老人ホームのグループと介護老人保健施設のグループの事業に大別される。
- 法人としては、公務員体系に準じた年功序列賃金体系を採用し、内規類は各施設毎に独自の運用形態を持ち、グループの垣根を越える業務・人事交流は不可能に近い状態になっていた。
- 法人職員は150人強を数えるが、キャリアアップローテーションという発想はなく、有能な人材育成のためにもキャリアップローテーションの実行が欠かせない状況であった。
- また、年功序列賃金体系であったため、無難に業務をこなす事が優先され、法人全体の業務目標も組織に浸透しておらず組織ベクトルが統一されていなかった。
取組の効果
1 賃金管理・評価制度、 2 労働時間・配置管理、 3 能力開発・キャリア管理
- 法人間のベクトルを統一するために法人本部の機能を強化し、両施設にまたがっていた事務部門は法人本部に集約したが、その結果、全体を見渡した施策の実行と業務の効率化が図れた。
- 業績シートの各設問については、職種ごとに主任を中心としたメンバーが作成し、参画意識を高めると共に、フォロー体制を構築することができた。
- 業務目標制度の導入により、自らの業務のゴールをイメージし、PDCAに基づく業務改善を実行するベースができつつある。
- 1次評定者を直属の上司である主任又はリーダーとする事により、上司は日頃から部下の行動に目を向けるようになり、上司から部下への指導が綿密になり、コミュニケーションも図られるようになった。
- 直属の上司が部下の評定を実施する事により、組織の中における上司と部下の関係が明確になり指示命令系統が簡素化された。
- 能力主義人事に基づく人事考課制度の実施により、若手の実力者の登用が可能になり、組織の活性化が図れた。