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特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設) 社会福祉法人・社協 九州

事例No.0258

取組内容

1.職員のステップアップ研修システム

  • 入社~1年目の職員・1年~3年目の職員・3年以上(リーダー的職員)

2.資格取得への支援

  • 介護福祉士、介護支援専門員の資格取得のため施設内勉強会を実施。
  • 資格への対応(昇給、資格更新時の研修費用負担)

取組の背景

  1. 介護職の離職が叫ばれているなか、当法人においてもここ数年20%近い離職率である。多くの介護職が「働きがいがある」「自分の能力・資格が活かせる」と期待して就職してくるが、現実は途中で退職の道を選ぶ職員が増えている。その理由は様々なものであるが、退職した者の多くは、やはり介護現場へ再就職していることが多い。そのことから考えると、長く継続して働いてもらうためには、給与等の待遇面だけでは対応できない側面があるのも事実である。
    職員にとって、「魅力のある職場」「働きがいのある職場」環境でなければ、この離職率を下げることができず、職員個々の能力に対応できる育成システムが必要であると感じた。
  2. また、離職は「新規採用」を繰り返すことにつながり、このことが「サービスの質」の維持に大きく影響する。退職者が多く出るとたちまち、現場は人手不足に陥り新規に採用する職員に対して丁寧な個別的な教育を施すことができず、いわゆる「即、現場で教育」という状況になってしまう。その結果、「見様見真似の介護」になってしまい、当然、現場では介護のリスクが高まることになる。

取組の効果

ステップアップ研修を導入して2年間しか経過しておらず、十分な効果は認められないものの、下記のような変化がある。

  1. 新職員に関しては、これまでグループ(その年に入社した職員)対応だったものが、個別対応へと変化した結果、絶えず誰かにサポートしてもらっているということが実感できるようになった。
  2. また、1年くらい経つと新職員個々の能力に差ができてくるが、その能力に合わせた指導体制があるので、あせらず安心感をもって成長できる。
  3. 1年~3年目の職員については、基礎的な介護も習得し自分で行動できるようになるが、そこから先の目標を見失うことが多かったが、現状の課題・能力を他職員とともに発見することで、新たな目標をもつことができるようになった。(不完全燃焼の予防)
  4. 中堅職員にとって、直接、施設運営に関わる場での発言は、やりがいと責任感を育んでいるようだ。しかし、あまり責任が増えると負担になるため、今後はそのバランスをどのようにとるかが課題でもある。(燃え尽き症候群の予防)

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