取組内容
1.食事用エプロンや清拭布をディスポ(使い捨て)に変更、清掃、洗濯等は委託や専門職員を雇用し、介護士の負担軽減を図っている。 介護士ができるだけ介護に専念できるよう、周辺業務を委託化や省力化し、負担の軽減を図り、本来業務の専門性の向上と、モチベーションの維持に努めている。
2.介護周辺業務には、障害者の就労促進事業や、トライアル雇用等の活用を図り、障害者雇用を積極的に行っている。
1と同様の理由で、周辺業務を障害者の雇用機会の拡大に結び付け、法人の社会的な責任も果たしている。
3.業務省力化のため、介護ソフトの導入、グループウエアによる情報発信、携帯電話を管理者に配布し取次業務を廃した。
記録時間の短縮と、情報の共有化のため、法人として統一した介護ソフトを使用し、グループウエアを活用して共有している。また、法人内の管理者に携帯端末を配布(約100台)し、それぞれの施設での取次業務を軽減させるとともに、費用負担の軽減を図った。
4.介護サポーター事業に取り組み、ボランティアによる介護士の支援体制を作った。
地方公共団体のモデル事業として、「介護サポーター事業」に取り組み、施設のサポーターとして、ボランティアを育成した。
取組の背景
1.介護士が、介護以外の業務に多くの時間と労力を割く必要があり、本来業務の専門性の向上を図るためには、負担の軽減を図る必要があった。また、費用対効果の視点で現状を見直すことも必要であった。
2.法人として、法定雇用率を達成できていなかった。
3.法人内で、統一したソフトを使用しておらず、施設間の情報共有に課題があった。また、個人情報保護の観点より、安全な情報の送受信のシステムが必要となった。法人内の日常的な電話の取次業務が負担となっており、通信費の費用負担も重かった。
4.介護人材の不足と、今後の介護人材の育成、地域に開かれた施設運営を行う上で、新たな役割を担う支援体制の必要性が求められていた。
取組の効果
1.業務負担が軽減された。また、経費も一部削減できた。
2.「1」と同様の理由で、周辺業務を障害者の雇用機会の拡大に結び付け、法人の社会的な責任も果たしている。
3.業務の省力化と、安全性(個人情報保護)が飛躍的に向上した。携帯端末を配布したことにより、取次業務が激減したと共に、通信費の負担も大きく軽減できた。
4.50名のサポーターが登録し、毎日数名が役割に応じて活動し始めている。職員のみでは限界があった部分に、支援の手が入ることにより、施設介護の新たな可能性を感じている。
- ●この事例が当てはまる分野●
- その他・両立支援等 ― 仕事と職場の環境改善
- 労働時間・配置管理 ― 業務負担の軽減
- 労働時間・配置管理 ― 配置管理