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有料老人ホーム
その他(社団・財団・農協等)
九州
事例No.0627
取組の背景
地域密着型通所介護、訪問介護とも、それぞれの事業所の管理者が介護業務に直接従事するこ とが多く、リーダー育成に取り組めていない状況であった。また、各事業所の管理者の意識を変えたいとの思いも強かった。
忙しい日々の業務を行いながら、リーダー、サブリーダーの育成にも取り組むことで、管理者自身の成長にも繋がるのでは、との思いを持っていた。
そのためには、「何が必要?」「どのような支援を行うことがよいか?」「法人全体で取り組めるような風土づくりを行いたい!」と考えた。
取組の内容
リーダー育成のテーマであったが、全職員を対象とした合同研修として正職員、パート職員が同時に下記の同じ内容を学んだ。合同研修の前にリーダーの現状把握のためリーダーに「雇用管理改善チェックリスト」に記入してもらい、ニーズの洗い出しを行うとともに、リーダーの個人面談も実施した。これらの状況把握を踏まえて合同研修を行った。
【研修のテーマ】
- 第1回 コミュニケーション技術
- 第2回 介護技術よりも大切なこと
- 第3回 虐待防止、身体拘束廃止に向けた尊厳あるケア
- 第4回 これまでの研修の振り返り(学んだこと・実践できたこと・課題)
- 第5回 法令遵守、個人情報保護
・ポイント⇒研修を受けて事業所として取組んだこと
①管理者がリーダー育成に取り組むため、職員全員で働きやすい職場づくりと介護サービスの質の向上に取り組んだ。まず各自で考え、グループワークを行い「どのようにすればよいか」を発表した。内容は以下のとおり。
- ア.職員の言葉遣いや表情等。
- イ.ご利用者の表情や衣服の汚れがないか、爪が伸びてないか。落ち着いて過ごされているか等。
- ウ.施設の状況、居室やリビングの整理整頓、設備、雰囲気、食事内容、行事内容、臭い等。
- エ.運営状況、法人種別、料金体系、研修の有無、キャリアパスの導入等。
②管理者が行っている業務内容の文書化
→行動の基準作成⇒文書化⇒見える化を行った。
③リーダー研修(役割、職員の指導方法)の実施。
・研修実施後すぐにSNSでの情報共有、業務のスリム化、ルール化を実践した。
(ルール化の内容)
- ア.利用者、職員ともに必ず名前で呼ぶ
- イ.話をするときはまず全体像を伝える
- ウ.悩んだことや疑問に思ったこと等は自分でしまいこまずその日のうちに上司などに相談する
取組の効果(改善点)
- 第1回研修終了後より、職員から管理者へ報告が上がるようになった。
- 職場の風通しがよくなり、以前に増して明るい職場になり、コミュニケーションが取れてきた。加えて職員の行動が能動的になったせいか、通所定員目標を達成。訪問介護においても新規ご利用者が増加した。
- 管理者から自分たちのスキルアップになったとの声が聞かれた。
- ルール化の実践により、名前で呼ばれることで利用者は満面の笑み、職員間も好感度が高まり、お互いの意思疎通が深まっている。また、ストレスの解消に大いに役立っている。 。
- 研修を重ねるごとに、職員全体の成長を感じ、職員も管理者も「今、何をなすべきか?」自問自答するようになり、ヒト、モノ、事柄に敏感になった。 。
- 管理者の業務内容を文書化することで、それぞれの事業所の職務内容と責任の再確認ができた。業務内容次第では、管理者からリーダーまたは職員への移行把握ができるようになり、管理者やリーダー、職員の意識の高揚に繋がった。 。