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事例No.0543
1.取組の背景
令和3年10月、市介護保険課に処遇改善加算の計画書を提出した際、介護労働安定センター支部の無料相談を紹介された。それ以降、処遇改善加算Ⅱおよび特定処遇改善加算の申請を目指して取り組みを開始することになった。
令和4年4月以降、処遇改善・特定処遇改善・支援補助金計画書の作成に関して定期的な支援を受けながら、継続的な職場改善に取り組んでいる。
令和7年2月には、介護職員等処遇改善加算における「職場環境等要件」の取組について、令和6年度の実績を参考に専門家の助言を得て整理を行い、「職場環境等要件の取組シート(取組項目および取組内容一覧表)」を完成させた。
事業所の課題としては、①職場環境改善の制度化や仕組みの整備、②資質向上・キャリアアップの理解、③生産性向上に関する知識・理解の不足によりヘルパーの採用が困難であること、の3点があった。
2.取組の内容
職場環境改善の制度化や仕組みの整備に向けては、経営理念やケア方針、人材育成方針を文書化し、応募者に説明できる体制を整備した。「介護の雇用管理改善CHECK&ACTION25」を活用し、経営方針の共有化や職員参加による年度計画づくりを推進している。職業能力評価基準を活用した個別育成や、OJTを含む研修計画も作成しており、人材育成の仕組みを整えた。また、介護労働安定センターの介護事業所向けホームページサービスを利用し、ホームページを作成した。ホームページやSNSの更新、ケアワークナビの募集要項改定などの広報を強化した。地域住民に対して事業所の魅力を広く周知するとともに、介護職への関心を高める取り組みを行なっている。広く募集し、無資格者への資格取得支援制度も制度化している。
資質向上・キャリアアップ支援では、実務者研修やマネジメント研修の受講支援を行い、職員の成長を後押ししている。定期的なキャリア面談や会議を通じて、職員の意見を反映した職場づくりに努めている。両立支援・多様な働き方の推進として、パート就業規則および育児・介護休業規程の見直しを行い、柔軟な勤務シフトや有給休暇の取得促進を進めている。複数担当制による情報共有、定期的な職場会議を実施し、働きやすい職場環境づくりに取り組んでいる。
生産性向上の取組としては、厚生労働省「生産性ガイドライン」に基づき業務改善の体制を構築し、課題の抽出や5S活動を通じて業務効率化を推進している。作業手順書や記録様式の見直し、タブレット端末や勤怠管理システムの導入により作業負担を軽減した。さらに、食事担当の介護助手を配置し、介護職員がケア業務に専念できる体制を整備したほか、タブレットを導入した。
やりがい・働きがいの醸成に向けては、未経験者の採用に伴い、管理者と施設長が協議して勤務環境やケア内容の改善を進めている。また、法人理念やケア方針に関する研修を年度計画に位置づけ、半期ごとに実施している。
令和7年6月に外国人介護人材の雇用に関して専門家の助言を受け、活用可能な助成金制度を検討しながら、外国人職員の採用・育成に積極的に取り組んだ。外国人介護人材の受け入れにあたり、日本語研修や業務指導体制の充実を図るとともに、文化や習慣の違いを尊重し、安心して働ける職場づくりに努めている。
3.取組の効果(改善点)
これらの取組により記録業務の効率化が進み、残業時間は月20時間からほぼ0時間となった。業務の見直しにより、職員一人ひとりの負担が軽減し、時間の有効活用が可能になった。
また、調理業務においては、介護職員の負担軽減を目的に調理スタッフを3名増員した。その結果、介護職員はケア業務に専念できるようになり、身体的負担の軽減と満足度向上につながった。
雇用については、処遇改善加算およびベースアップ等支援加算の活用により、パート職員は時給で50〜100円、正職員は基本給で1万円の引き上げを実施し、賞与も増額した。
月1回の個別面談を実施することで、経営者と職員間のコミュニケーションも活発化し、有給休暇も取得しやすい環境となった。取得率は100%となっている。
これらの成果により、職員の定着率が向上し、働きやすく安心して勤務できる職場環境が整った。