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20人未満 合同会社 関東

事例No.0540

1.取組の背景

現管理者の入職当時の事業体制は、長年在籍している社員が仕事を自分で決めてしまうというものだった。おつむ交換や入浴介助などの身体介護は行っておらず、生活介護のみを行っていたため、行政や地域、ケアマネージャーからの信頼が得られず、利用者の獲得が難しい状況にあった。そのため、信頼される事業所になるため、業務の見直しをすることが必要であった。しかしながら、長年働いてきた社員については、教育するにも難しい面があったし、利用者については前管理者の転職に合わせて他事業所へ移ってしまい、経営的にも厳しい状況にあった。 

2.取組の内容

取組① 介護職員の教育について
・手順書は以前からあったが機能していなかったため、移乗介助など身体介護等に「自立支援」「残存機能の維持」に関する手順等を盛り込み改良した。
・福利厚生を手厚くし、資格取得のための費用を全額補助している。
 例えば、認知症基礎研修受講のサポート、民間の会社と連携して初任者研修を行う等。また、障害者支援関連の資格取得研修(サービス管理責任者・強度行動障害者支援員養成研修等)の受講費用及び受講に伴う時給の支給等を行なっている。
・以前からいる職員については、同じ教育(研修)をしても「同行しないと仕事を疎かにしている」「ご利用者に対しての支援に関する周知ができない」など難しい面もあったが、新しい職員は手順書や資格取得補助の取組がうまく機能し、教育が行き届くようになってきている。

取組② 新しい利用者の獲得
利用者の自立に向けたサービスの質の向上をめざし、具体的に次のようなことを行った。
 ・終日ベッド上で過ごしている利用者には、訪問した際に離床して過ごしていただけるような対応を取る。
  最初は必ず管理者が実施して安全性を確認した上で、各職員に周知し実施してもらうようにしている。
  但し、職員の技術不足や利用者との関係性に困難がみられた際には、数回同行指導を行ったり、事務所でシ
  ミュレーション等を実施し、安全性が確認できるまでは単独での支援は行わないことを徹底している。
 ・ある骨折した利用者の方には足浴を提案して実施した。機能回復にも繋がりご家族から感謝された。
 ・利用者に自立に繋がるような声掛けを行いうことを心がけている。
 ・リハビリになるよう、利用者自身が自分でできることはしていただくように促している。
以上のような取組によってサービスの質が向上した結果、利用者からの信頼を得ることができた。その結果、別会社のケアマネージャーや障害福祉の相談支援専門員、地域包括支援センターや市役所から、高齢者介護(介護保険)や障害福祉サービスの利用者を紹介していただけることに繋がり、利用者獲得の幅が広がった。
・県の事業所からも地域包括支援センターのケアマネージャーとの繋がりで声が掛かるようになり、新たな利用者の獲得に成功している。

取組③
・職員への支援
 ・登録ヘルパーの採用、障害者雇用などにあたって、一人ひとりの状況に合わせた支援をしている。
 「障害者雇用(通所事業所1名)」については、当事業所で昨年7月から支援サービスを実施した。今年3月頃に「昼間の仕事がしたい」「子供やお年寄りのため仕事がしたい」という本人の意思表示があった。行政・訪問看護・相談員等の関係機関と話し合った上で、当事業所管理者兼務事業所(通所)への「障害者雇用」が実現した。「認知症基礎研修」「重度訪問介護統合過程研修(第三号喀痰吸引)」を経て、現在は「初任者研修」を受講している。本人も自分の心身状態を考えながら「自立」に向かって頑張っている。経過観察は継続中だが、本人の意思表示があることで、職員全員一丸となって笑顔で接している。
 ・介護労働安定センターに介護職員等処遇改善加算取得に向けた相談をし、処遇改善加算Ⅱを取得することができた。
 ・業務改善のため業務推進マニュアルを管理者等に配布した。

 

3.取組の効果(改善点)

介護職員の教育を強化した結果、業務内容が改善し、新しい利用者を獲得できた。また、福利厚生を手厚くして職員への支援を積極的に推し進めたことも要因となり、令和5年7月の売り上げを1とした場合、令和7年までの2年間で、売り上げが4倍となった。職員数も常勤3名(管理者を含む)から、現在は常勤・非常勤合わせて9名となっている。依然として状況は厳しいこともあり、現在はエリアの拡大と職員の増員、新規利用者獲得に向けて更なる発展を目指している。

 

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