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20人以上50人未満 株式会社 北海道・東北

事例No.0538

1.取組の背景

令和元年当時、事務作業の流れとしては、毎月ケアマネジャーから送付されてくるサービス提供票(利用者30名分、約1,000件以上)を事務員が手作業で記録用紙に転記しながら作成していた。サービス内容・日付・時間帯など一件ずつ入力して印刷する必要があるため、膨大な時間と労力がかかっていた。残業による職員の負担が増えるなど、紙媒体での管理はとても手間がかかり煩雑であった。また、訪問介護員は全件を手書きで記録するため、記入に時間がかかるうえに文字の個人差などから内容や文字自体が判読できなかったり、紛失による個人情報漏洩のリスクも懸念された。これらの課題を解消するため、事務負担軽減・情報の共有化・安全な記録管理の早期実現と職員のワークライフバランス向上を目指し、介護ソフトの導入に向けて記録業務のICT化に取り組んだ。

2.取組の内容

介護ソフト導入にあたっては、主に以下の理由が決め手となった。
①3か月のお試し期間を利用できたこと。②実務との馴染みもよく使用感がよかったこと。③専用端末ではなく普段使用している端末を利用できたこと。④機器に苦手な職員にも拒否感のないシンプルな画面構成だったこと。⑤文字が大き目で見やすかったこと。
以上から、令和元年10月に介護ソフトを導入(月額使用料3万円)し、次の作業などを行った。
▶サービス提供票の内容をシステムに打ち込み、訪問スケジュールや担当者を割り当てる仕組みを構築した。これにより従来の紙媒体の提供票や記録用紙の印刷が不要になり、年間換算で約1万枚以上の印刷コストと準備にかかっていた時間を削減することができた。
▶訪問介護員の業務は、スマートフォンやタブレット端末を用いて、その日の訪問先やサービス内容を確認し、訪問終了後に画面上で記録を入力する方式に変更した。画面入力は慣れると手書きに比べて早く、記録漏れの防止機能や入力補助機能も備わっているため、誰でも同じフォーマットで統一された記録を作成できた。また、クラウド上に保存されるため、記録を紛失するリスクは無くなり、サービス提供責任者は外出先からでも内容確認が可能になった。
▶文字データ化された記録の蓄積により分析等を行うことができるため、利用者ごとの傾向把握やケア改善に向けた介護サービスの提供に取り組めた。
▶タブレット等の端末機器操作に不慣れで苦手な職員のために、数回の操作研修と実地サポートを行い、短期間で全職員がスムーズに入力できるようになった。
▶手入力に限らず音声入力も活用したことで、記録業務が大幅に効率化され残業もほぼ発生しなくなった。

 

3.取組の効果(改善点)

介護ソフト導入により、以下の効果や成果が見られた。
▶一月に約1,000枚あった印刷枚数は0枚となり、印刷にかかるトナーや用紙費用及び事務作業時間が大幅に削減された。サービス提供票1件あたりの記録入力時間は平均で約3分の短縮となり、職員全体では一月あたり延べ50時間以上の業務効率化を実現した。
▶クラウド上でのデータ管理により、記録紛失リスクが完全に無くなり、サービス提供責任者による内容確認も容易になった。
▶全職員の残業時間は、導入前の一月平均5時間からほぼ0時間となり、事務職員、介護職員ともに負担軽減とワークライフバランスの向上が実現した。適度な心と体の余裕が生まれ、利用者への声掛けが増えたことで、双方から好評である。
▶情報共有や記録の正確性が飛躍的に向上したことで職員間のコミュニケーションが円滑化し、情報不足等によるケアレスミスが減った。

 

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