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50人未満
株式会社
九州
事例No.0522
取組の背景
ICT導入以前は、紙と印鑑により訪問時の記録をつけていた。月末になると大量のサービス記録がステーションに届き、未回収分や印鑑の確認など、細かい作業に追われていた。また、居宅事業所数と利用者数が増え、紙の保管場所も段々と手狭になってきた為、ペーパーレスを意識するようになった。
サービス提供責任者や事務職員は、月末月始の報酬請求事務に多くの労力を費やしていた。手書きでの作業によるミスを無くし、事務作業の負担軽減によりサービスの質を向上させたいと考え、法人の「導入ソフト検討会」でICTの導入を進めることとなった。
取組の内容
補助金の活用と職員の研修
ICI導入に際しては、「IT導入支援事業費補助金」を活用した。端末を購入した後、職員の教育等に取り組んだ。実際の運用開始は、取り組みを始めてから約1年後となった。
ヘルパーには高齢の方も多く、スマホに初めて触れるという方もいたため、「使いやすさ」という点は重要であった。ヘルパーを集めて、スマホの使い方やICTの研修を行い、わからない事は何度も聞いてもらった。2ヶ月から3ヶ月ほどは慣れる為に紙の書類と同時並行で進めた。一緒に機器操作を行う工夫も行った。
スマホを初めて使用されるヘルパーは慣れないために、特記事項等の入力に時間がかかっていたが、それでも何度も使い続ける事で段々と慣れてきた。
わからない事が発生した場合は、業者のコールセンターに電話をすると、素早く丁寧に対応してもらえるので助かっている。
取組の効果(改善点)
(1)業務効率化・情報共有化
- ヘルパーの管理業務(入・退室時間)がリアルタイムに把握でき、活動が「見える化」出来る様になったので、無理のないスケジュール作成や効率的な訪問ルートの検討に役立っている。
- 時間がない中で捺印作業を行う事が原因で、印鑑を誤って持ち帰るというミスもなくなった。また、利用者宅へ伺うときの荷物も減った。
- これまで月末に集中して行っていたサービス提供実績の確定業務が、日々の仕事の合間を見て行える様になった為、月末の残業が大幅に減少(ほとんど無し)し、業務の効率化が図られた。
- 申し送りの内容がリアルタイムで分かり、全職員で情報の共有ができるようになった為、利用者のケアに生かせている。また指示書にて担当者会議で新たに変更したことを伝えることができる。
- 導入する際の手間やコストはあると思うが、補助金を利用することで負担は軽減される。また、手間やコストを超えるメリットや効果がある。具体的には、紙の使用量2割から3割削減、事務作業の削減、生まれた余力を利用者訪問支援に充てることができる等のメリットや効果を実感している。