- ホーム
- 分野から事例を探す【訪問】
- 事例一覧
- 事例No.0483
事例No.0483
取組の背景
2015年に定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業を立ち上げた。当初から利用者への適切な介護・看護に向け、特に緊急時の迅速・的確な対応が課題になると考えていた。
また、利用者の居宅を複数の介護スタッフ・看護スタッフが訪問することから、スタッフ間の情報共有も課題であった。そして訪問事業という特性からスタッフのサービス提供時間の管理を合理化したいとも考えていた。
そこで、地域医療介護総合確保基金の支援を受けることもできたので、ICTを導入・活用することでサービスの記録や業務の効率化を目指すこととした。
取組の内容
導入したシステムは、インターネットを使ったクラウドサービスで、パソコン、スマートフォン等でサービス提供の状況をリアルタイムに記録・管理できるものである。管理画面で介護計画書を作成、編集し、サービス提供の記録を管理した。管理画面に登録した情報は、インターネット環境下のスマートフォン等でいつでもどこでも誰もが確認することができるようになった。
また、サービス提供記録は、スマートフォンを使って入力し、即座に情報共有ができるようになった。随時対応緊急コールに対応するシステムによって、緊急コールと同時に利用者情報が自動的にパソコンに表示され、オペレーターが、通話内容とパソコン上の利用者情報から対応内容を判断して、管理画面のシフト表を確認のうえ緊急対応ができるスタッフを選び、具体的な対応を指示することができるようになった。
同時に、緊急コールの通話内容を自動録音できる仕組みとした。スタッフは、スマートフォンから介護計画書や通話記録、既往歴等の介護に関する記録を確認でき、緊急対応につなげることができる。他にも利用者宅にはICカードを設置し、スタッフの入退管理の記録も自動化した。
取組の効果(改善点)
パソコン関係に苦手意識を持つ職員は多く、当初、管理者が率先して利用し、スタッフには繰り返しシステム使用の教育をした。システム会社の支援も円滑な導入に繋がった。
違和感のあったスタッフも、必要な情報がリアルタイムで入手できる安心感や、音声入力を含む記録作業に慣れてくると、「このシステムなしでは仕事ができない」と言うまでになった。
また、利用者との契約や介護保険の認定書類を利用者台帳としても保有している。スタッフは、アセスメントの記録、システムを使って介護計画書の作成・編集・管理し、適正なシフト管理表の作成や介護記録を入力するまでになっている。必要な情報がリアルタイムでシステムに取り込まれ、管理者、オペレーター、スタッフが必要な時に、必要な場所で確認ができるようになった。ケアマネジャーや利用者の主治医との情報共有も進めている。こうしたシステムがあることでスタッフが安心して業務に就くことができるようになった。