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20人未満
その他
北海道・東北
事例No.0469
取組の背景
- 訪問介護事業の職員は女性の非正規職員が大半を占め、しかも、高齢化も進んでおり、将来の離職者増加による人材不足と、それに伴う介護サービスの質の低下が懸念された。
- 優秀な職員を確保し、職場定着化を図るためには、働きやすい職場環境・雇用条件を確立し、継続した雇用の中で人材を育成し、介護の質を維持・向上させることが課題であった。
- 事業所を取り巻く環境の変化、利用者のニーズの変化や職員の働く意識の変化等を捉え、常にChange、Challengeし、介護業界のイノベーションを実践して行く必要があった。
取組の内容
- 介護事業の本質である利用者一人一人の生活(自立支援・自己実現)を見据えた介護を実施する上で、「サービスの質は職員の質で決まる」をポリシーとして、キャリアパスを明示し、各階層に於ける職員研修を継続的・発展的に実施している。個人の研修や資格取得には費用の免除・負担等の支援を行い、職員のキャリアアップを推進した。
- 職員の「正職員化」を推し進め、連続したリフレッシュ休暇の取得や、産休・育休の取得、残業を削減した上で短時間勤務制度の導入等、ワーク・ライフ・バランスを推進し、あわせて復職しやすい環境を整備した。
- 新人職員に対しては、メンター制度の導入や育成面談により早期離職の防止を図り、また、職員の仕事に於ける量と質をマネジメントして、それに見合った賃金体系(処遇改善加算の適用)や資格手当の制度を確立し、就業継続のための改善を全体的に実施した。
- 地域に開かれた事業所として、地域との連携を深める中で、新たな地域おこしとしての可能性を模索し、新しい発想やアイデアを全ての業務・プロセスに反映させ、システムの再構築を行っている。具体的には、自立支援による「介護予防活動」「認知症カフェ」等への取り組みを通じて新たな地域コミュニティの創設に取組んでいる。
取組の効果(改善点)
・介護職員の新規採用はかなり厳しい状況だが、研修によるキャリアアップの推進により、職員個人のスキルアップ、モチベーションアップにつながり、更に横のつながりや職員同士の信頼関係ができて、事業所全体のチーム力が向上している。
また、「正職員化」やワーク・ライフ・バランスの推進により職員の定着が図られ、現在の離職率は5%程度と、安定した雇用状態となっている。
現職員の雇用の継続と、能力・技能のレベルアップにより、確実に生産性・収益性は向上し、その原資を更なる雇用管理改善に投資できている。
・単に給与水準のみならず、事業所に於ける明確な経営理念が職員に浸透・共有され、目的が明確で、働きやすい職場環境(特に人間関係)となっている。職員のやる気・仕事への取り組み姿勢も良くなり、自ら挑戦する自立的人材として成長している。
・職員の処遇改善、研修体系、認知症カフェ、介護予防活動、地域コミュニティの創設等、介護業界にイノベーションを起こす事業所としての価値追求が、職員の働き甲斐、働きやすさに繋がっている。