雇用管理サポートシステム

事例No.409

○訪問介護の職員数(規模):50人以上 ○法人形態:その他 ○地区:近畿

取組の背景

当法人が運営している介護事業所において、職員(特にヘルパー)の確保に苦労している。介護人材育成(介護職員初任者研修)なども実施しているが、効果があまり見られない。以下について相談したい。よい人材の集め方、職員が辞めないような育成の方法や事業所作りのコツを教えてほしい。

・介護業界の求人状況、求人のコツについて

・介護職員の定着の方法について

取組の内容

介護労働安定センターに相談し、以下のようなアドバイスを受け改善に着手した。
有効な人材確保・育成・定着を実現するには事業理念や人事戦略を明確にしたうえで、制度、システム全体を見直すことが必要である。局所的、部分的に修正するだけでは、有用な人材の確保育成が困難であり、具体的に以下の手順で再編成していくことについてアドバイスを受けた。

・事業所の実態把握。職員の潜在的に持つ職場への不満・希望を掘り起こすこと。

・法人・事業所として大切にしたい価値観(理念・ビジョン)を明確にし、職員との共通理解を図ること。

・職員に求められる資質、各職位の果たすべき役割、成果、評価基準、報酬を明文化する。

・就業規則、賃金規定、人事考課規定等をより明確化し、職員に周知すること。

・新制度への移行期間を設定、職員の理解度を確認しながら制度の定着を段階的に進めること。

取組の効果(改善点)

・指摘された点について、早速、経営理念、ビジョンの再構築に着手していくことができた。

・これまで、職員の資質・定着率の向上に対する問題意識はあったが、具体的にどのように対処すればよいかがわからない状態であり、運用基準を満たすための人員を確保することに終始していた。この度の相談で、職員の士気低下や、定着率が伸びない原因が明確となり、労務・人事制度改善に向けた諸制度・システムづくりを進めていく手順がわかった。