雇用管理サポートシステム

事例No.265

○訪問介護の職員数(規模):50人以上 ○法人形態:株式会社 ○地区:九州

取組内容

1 配置・稼働管理
①稼働(シフト)管理・・・

○ 介護ソフト開発会社と共同開発した訪問介護業務の稼働管理ソフトをつかって、ヘルパー(訪問介護員)のスケジュール管理、シフト作りのIT化実現を目指した。

○ 全ヘルパーの「勤務時間」(ヘルパースケジュール)と全利用者の「提供表データー」(利用者スケジュール)をデータベース管理し、「日別編集」機能によりシフト管理をデジタル化した。

○ △△市都市圏の200人近いヘルパー稼働管理を15台の端末と10人のサ責と2人の介護事務員により、一元的に本社管理するようにした。

○ 長年、巡回型訪問介護ソフト管理をおこなってきたケアリングの業務実績の上に開発された「ヘルパー別(利用者別)の日別編集機能は、二つの「マトリックス表」のインターフェイスを瞬時に統合表示することにより、サービスの時間変更ヘルパー欠勤などのスケジュール変更も、迅速にできるようになった。

○ 介護保険データの作成とヘルパーの給与計算が一元的できるようになった。

○ 定評ある「□□式訪問介護計画書」のPCソフト化により「サービスの質」の管理をIT化

○ 平成12年の「老計10号」に基づく訪問介護の区分項目分けに基づき作られた「訪問介護計画書」と「モジュール」により、介護サービスの一定の「標準プロトコル」化実現し、かつ、区分項目わけされた介護サービスとその所要時間を「マトリックス表」として表すことにより、個々のヘルパーのサービスのフローの「過程」を「図表」により「取り出すこと」を可能にした。結果として「介護サービス質の質」の「過程」の管理を可能にした。

取組の背景

1 配置・稼働管理

○ 従来の紙あるいは「エクセル」をつかったシフト管理は、利用者の増加、ヘルパーの増加に「ともないその作成管理に費やす時間が「等比級数的」に拡大し、サービス提供責任者の長時間労働の原因となっていた。

○ 介護報酬請求を電子データで作成する介護業務管理ソフトは多く見られたが、これとヘルパーのソフト管理を結びつけて、一元管理でき、操作が簡便なものはなかなかなかった。

○ 巡回型の訪問介護をおこなってきた業務管理のノウハウをソフト管理に結びつけ業務の省力化をはかることで、労働時間短縮の雇用管理に結びつけることが課題であった。

○ 従来の紙の帳票による管理では、利用者数の増加にともないサービス提供責任者の数が増えると、稼働管理業務が幅輳化し、紙の管理帳票が次々に増えるという実態があった。

○ サービスの「量的拡大」に「質の管理」が追いつかない危険性が増大していた。

取組の効果

1 配置・稼働管理

○ すべての利用者スケジュール、ヘルパースケジュール稼働管理、直行直帰職員の賃金計算をデジタルすることができた。

○ 結果として、10人のサービス提供責任者が同時に複数のスケジュールを一体的、効率的に管理することが可能となり、非常勤の賃金計算は100%自動化し、結果としてトータルの業務時間が1/5に削減できた。

○ 稼働管理のデジタル化の過程で管理業務の内容を見直すことができ、不必要な業務を削減し、省力化と合理化を実現できた。

○ 結果としてヘルパーの派遣ミス、出勤表の記載ミスによる給与計算ミスなどが大幅に減り、適正な業務内容を実現することが出来た。

○ 訪問介護計画書のコンピューターソフトによる作成はその業務を飛躍的に簡素化し、結果として計画書を迅速に作成、提供することができ、非常勤スタッフの提供するサービスの質の管理・標準化を現場レベルで実現できた。