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50人以上 有限会社 北海道・東北

事例No.0006

取組内容

1 能力開発

①Off-JT、②OJT

○重度対応

ア)筋萎縮性側索硬化症(ALS)等重症の難病を持つ利用者に対応できるように看護師資格を有する職員がヘルパー(訪問介護員)に研修を行っている。

イ)また専用の人体人形を用いて吸引の練習等を行い基礎知識を習得。その後利用者の居宅において訪問看護師がサービス提供する日程に合わせて訪問介護員が実習に入り、訪問看護師による「気管内吸引の指導」「鼻腔・口腔内吸引の指導」「用手式加圧バック(蘇生バック)の指導」「気管切開カニューレのカフエア確認」「人口呼吸器の取り扱い方」等の指導項目を修了した上で、家族の同意を得る。

ウ)さらに利用者の状態・状況把握の為に先輩ヘルパーに同行し、申し送りを受ける。訪問看護師から約15時間程度の指導を受け、申し送り等すべて修了するまでの期間として約1週間から1ヶ月で技術を習得。

③Off-JT

○月例研修の開催(月1回)

ア)毎月社内・社外講師により内部研修を行い、介護技術・知識の向上、特に知識を要する認知症介護に関しては正しい理解・対応の習得に努めている。

イ)その他、業務ごとのマニュアルを作成し、いつでも閲覧できるようにしている。

ウ)また研修で使用したビデオをはじめ、介護技術に関するビデオの貸出し、また研修室を活用してもらい、介護技術の向上に努めている。

④自己啓発(資格取得)支援・・・

○介護福祉士受験対策のための勉強会実施(2005年より社内にて実施)*実技試験対策は外部講師の依頼も行っている

2 コミュニケーション管理 、 3能力開発

⑤健康相談・管理、⑥カンファレンス、⑦Off-JT

○認知症在宅ケア

ア)ヘルパーの精神的負担を軽減するためにヘルパーへのメンタルケア(提供責任者会議、困難事例検討会、提供者会議を開催し、悩みや問題を共有し解決する)や研修等に参加し、認知症の理解を深めている。

4 コミュニケーション管理、5配置・稼働管理

⑧情報共有・ミーティング、⑨緊急連絡・トラブル対応

○報告・「ヒヤリハット」の徹底・・・ヘルパーの活動報告書等、報告、連絡、相談を徹底指導し、大きな事故に繋がらないように努めている。

○報告書に「ヒヤリハット」欄を設ける等、小さな苦情、失敗、利用者の状態など、どんな小さな事でも記載してもらうか報告するようにしている。

○また、苦情処理簿等を作成し、業務に活用させ迅速な改善に努めている。

取組の背景

1 能力開発

①Off-JT、②OJT

○入院期間の短縮により、在宅へ戻る人が増えている。また、保健・医療・福祉の連携体制が整っていない現状がある。

○筋萎縮性側索硬化症(ALS)等重症の難病を持つ利用者に関しては、在宅での対応が市全域でも困難な状況にあり(訪問看護だけで長時間対応するのが難しい)、家族支援事業(月8時間の枠)を併用しても家族の介護負担は軽減されにくい。

○さらにヘルパーによる吸引が容易に出来ないことが家族の負担を増している。

○そのため訪問介護とその他のサービス(例:社会資源(家政婦等))を併用して利用したいと希望する利用者の家族が増えている。

③Off-JT

○利用者のニーズが多様化・複雑化し、そのニーズに対応するための知識と技術が求められている。

○また法改正を経て、介護保険制度への正しい知識と理解の重要性が増した。

○介護技術に関しては、在宅においても安心して快適な生活が送れるよう身体介護を伴うサービスが増加している。

④自己啓発(資格取得)支援

ヘルパーに対しても高度な知識と技術が求められ、資格取得が必須となってきている。

2 コミュニケーション管理 、 3能力開発

○認知症や認知症の様な症状の高齢者は増加する一方であり、認知症に対する理解と知識がなければ、コミュニケーションを図ることが出来ず、サービスを提供するヘルパー自身の精神的負担も大きくなる。

○ヘルパーに「バーンアウト現象(燃え尽き)」が起こり、人材確保が困難になる危険性がある。

4 コミュニケーション管理、 5 配置・稼動管理

○「ヒヤリハット」や報告・連絡・相談を怠ることで、苦情や大きな介護事故が発生する可能性がある。

取組の効果

1 能力開発

①・③Off-JT、②OJT

○重症の難病を持つ利用者を受け入れてくれる病院が減り、在宅での生活に不安やストレスを感じている家族が増えている中、訪問看護とヘルパーを併用して利用することにより、家族の肉体的・精神的な負担が軽減されたと喜ばれ、提供時間の延長・提供回数の追加が多くなってきている。

○保険外の家政婦の利用時間も社会資源としてケアプランに位置付けられるようになり、家政婦との連携も行っている。

○毎月1回の研修会に出席することにより自己の知識を再確認できると共に、再発見できる。

○介護技術を習得することにより、自信を持って身体介護を伴うサービスが提供出来るようになった。

④自己啓発(資格取得)支援

介護福祉士を受験する意欲的なヘルパーが増え、勉強会を重ねるたびに力をつけ、合格率が上がっている

2 コミュニケーション管理 、 3 能力開発

○認知症に関しては知識を習得することで、ヘルパーの精神的負担が軽減されている。

○ヘルパーの精神的負担が軽減され「バーンアウト現象」が防止されている。

4 コミュニケーション管理 、 5 配置・稼働管理

○「ヒヤリハット」、報告・連絡・相談をすることにより、大きな介護事故・苦情の防止に繋がっている。些細なことでも状態等の報告を徹底させることで、ヘルパー自身の観察力も身についている。

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