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特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設) 社会福祉法人・社協 関東

事例No.0621

取組の背景

  • 外国人の受け入れを平成29年から始めた。その後、昨年は、技能実習生3人の受け入れをした。
    とても素直な研修生で、真面目に働いてもらっている。コロナ禍で、日本の文化に触れたいという希望をかなえてあげることもできない。
    日本で勤務できる最長の5年間を働き続けて欲しい。
  • 受入の際は、インドネシアの文化、特性、宗教的なことを把握し、職員にも理解してもらえるよう勉強会を開催した。
    特に、研修生にとって「人前で怒られたりすることは、とても恥ずかしいこと」となるため、特性を理解する研修を実施して受け入れた。

取組の内容

【文化の壁への取組】

  • インドネシアの文化について理解を深めるため、施設長・技能実習指導員が県開催の外部研修に参加した。後日、職員で勉強会を行った。また、日常の中で、宗教的なこと、イスラム教のお祈りについて、スケジュール・衣装・道具等の説明をした。勉強会を開くことで、お互いを身近に感じられるようにした。
  • 研修生が来日した際は、買い物をする場所やごみの捨て方等、日常生活で困らない様に練習をした。また、スーパーでの買い物などについて、研修生と一緒に施設長・生活相談員・リーダー等が車で案内をして日本の暮らし方を学んだ。

【コミュニケーションの壁への取組】

  • 研修生がいつでも相談できるよう、施設長、衛生管理担当者とLINEがつながるようにした。仕事のことはユニットごとに外部研修に参加したユニットリーダーが、仕事以外の事については生活指導員が受け持った。
  • 悩んだときは、家族だと思って話ができるように配慮をした。事務職の女性に「お母さん」的な役割を担ってもらっており、生活面での相談事を気軽に話せるようにしている。
  • 来日直後は、楽しみにしていた日本の文化に触れることはコロナ禍で難しかったが、感染が落ち着いたときに、計画をたて、近隣に出かけてもらい気分転換(花火等)をしてもらった。

【仕事への配慮】

  • わからないことがある時は、「誰に聞いても良いんだよ」という暖かい声かけをしている。また、LINE、対面での相談や見守りをしていきながら、安心できる職場環境づくりに取り組んでいる。
  • 日本人を育成するスピードと同等には考えない。シフトでは夜勤は入れず、早番・日勤・遅番も1人にさせないようにして、指導員と一緒に仕事をしている。
  • 国家試験へのチャレンジという目標を掲げ、仕事へのモチベーションを高めている。
  • 職場で使用するPCには、「インドネシア語」で入力して日本語に変換できるアプリを入れており、業務負荷がかからない配慮をしている。

取組の効果(改善点)

  • 外国人の方の受け入れは平成29年が初めてだった。インドネシアからのアルバイト介護職員を2名受け入れた。
    その後、2人は帰国したが、再度来日をして、現在は東京の介護施設で働いている。受け入れの成果を感じることができた。
    技能実習生も、日本で働ける最長期間5年を頑張って欲しい。3人のうち1人は3年での帰国を希望している。
    他の2人には、介護福祉士の国家試験にもチャレンジしてほしいと期待している。
  • 利用者からも、研修生が優しいと言われている。また、言葉使いも丁寧で日本人職員の見本になっている。
    異文化に触れることで、生活や宗教的なことを肌で感じ、一緒に学ぶことができるのは、職員の学びになっている。
  • ありふれたことだが、研修生の見守りに「温かみを感じること」ができるように、努力をしていきたい。
  • 日本人職員の外国人への理解【文化・宗教・生活等】、外国人職員の日本人・日本文化への理解という相互理解を深めることができた。

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