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有料老人ホーム 民間会社 北陸甲信越・東海

事例No.0614

取組の背景

現場の人手不足解消のため、65歳までの定年制引き上げや65歳以降は非正規職員として働けるよう整備を図り、人材の確保に努めてきた。しかし、人手不足の課題はなかなか解消されないことから、人材確保と魅力的な職場であることを発信するため、今までの取り組みや事業所の特徴を評価しアピールできるよう「女性活躍推進法」に基づく「えるぼし」認定取得に向けて取り組むこととした。

取組の内容

えるぼし認定を受けるための5つの各認定基準について、介護労働安定センターの雇用管理コンサルタント相談でアドバイスを受けながら、事業所の取組み状況から大まかな数値を算出し、申請可能な段階であるかを確認した。
特に「職場と家庭の両立支援」を目標に「時短勤務の導入」「残業時間の削減」「有給休暇の取得促進」を図った。また、基準に達していない項目は以下の通り改善を図った。

  • ①「時短勤務の導入」―8時~17時勤務に加え、ライフスタイルに合わせた対応として、9時~16時勤務を導入
  • ②「残業時間の削減」―月1回の社内研修(1H)以外は、極力残業しないように指導
  • ③「有給休暇の取得促進」―月1回は取得するよう促進を図る(シフト表でチェックし、みんなで取得の声掛け実施)
  • ④えるぼしの認定項目のひとつである『多様なキャリアコース』の中の「30歳以上の女性の正社員採用」について、ハローワークの求人募集以外に、企業のHP、職員による紹介、地域に月1回配布している事業所新聞に掲載した。

これらの改善により、えるぼし3段階目(3つ星)の申請が可能である見込みに至った。
上記以外にも、評価を昇給や処遇に反映させる、個人面談を年1回から年2回に増やす、腰痛対策として機械浴を導入する等、様々な雇用管理改善に取り組んだ。

取組の効果(改善点)

認定申請の結果、令和2年11月に県内の介護事業所では初めて「えるぼし(3段階目)」の認定取得に至った。

  • ○女性が活躍できる環境整備を進め見直していく過程で、業務の効率化を進めることができ、コスト削減にも繋がった。
  • ○社内のコミュニケーションが向上し、職場の雰囲気が良くなったことで職員の仕事への意識が高まった。ワークライフバランスの支援を充実したことで、モチベーションのアップ、管理職等の会議においても積極的に意見が出るようになった。発案・自由な発想が生まれてきている。
  • ○離職率の低下
  • ○職員のライフスタイルに合わせた勤務体系に配慮したことにより、働きやすい職場づくりに繋がった
  • ・残業時間-職員によって差はあるが月に5~6時間だった職員も1~2時間に削減できた
  • ・有給休暇―月1回の取得目標で一人当たり年10日~12日の取得
  • ・育児休暇―100%実施(現在該当1名)※男性職員にも取得勧奨している
  • ・介護休暇―R3年は1名取得
  • ○求人に関する問い合わせが増えた。月1~2名だったのが、3~4名に増加した。4名の正規職員の採用ができた。

えるぼし認定について新聞記事に掲載されたり、事業所入口や掲示板に掲示することで「女性が働きやすい職場」「社員を大切にする事業所」であることを周知することができ、企業価値向上とイメージアップになり、職員にも自信と誇りを持って働いてもらえることに繋がった。

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