雇用管理サポートシステム

事例No.551

○主な事業:特養 ○法人形態:社会福祉法人・社協 ○地区:関東

取組の背景

人材不足から職員の確保に追われ、応募者に対して低いハードルで職員を確保している。また、その中で職員が退職しないような運営はどうあるべきか模索中である。

・一律の賃金アップではなく頑張って成果の出ている職員を優遇したい。
・事業所運営のため将来の幹部職員(マネジメント)を育成したい。
・計画的教育訓練を充実し、職員のスキル、モチベーションを上げたい。
・ご利用者、ご家族、地域の方々から信頼されたい。
という課題があった。

取組の内容

1.人事評価制度の改善に取組むため、介護労働安定センターの雇用管理コンサルタント相談で支援を受け、以下の取組みを行った。

 評価者としての自覚や、評価者間の評価格差を少なくする取組みを行う。
 ①評価の難しさを克服する。マニュアルを作成(評価項目の統一)し、評価者間のズレを無くす。
 ②評価シートを作成する。ガイドラインを作成、エビデンスのメモ、1次・2次評価に分ける。項目数は10項目に限定する。
 ③フィードバック面接と進め方について、フィードバック面接についての共通理解、面接ルールの決定、面接の構造化、誉め方指導などの取り組みを行った。

2.研修を実施する。

 ①評価制度導入と注意点を学ぶ。評価者を2グループに分け、「人事評価・評価者に対する研修」を2日間に分けて計46名に実施した。
 ②ケア・サポート講習(喀痰吸引研修)の実施
  キャリア形成促進助成金を活用し、対象職員6名について計10回の講習でスキルアップを図った。

取組の効果(改善点)

1.処遇改善加算を行うための人事評価の取組みについて

 ・法人としてのスタートラインに立てた。
 ・評価者としての意識、行動に変化が出てきた。
 ・評価の仕方、評価ポイントの共有が図れた。
 ・問題点の共通認識ができた。

2.ケア・サポート講習の実施について

 ・職員の介護スキルアップにより幅広いご利用者様への対応が可能となった。
 ・職員に対しての実践研修の開催は、事業所が職員に費用をかけて成長を促し、資格を取ることで給与に反映する(=職員を大切にしている)ことが実証された。職員のモチベーションアップにも繋がった。