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20人以上50人未満 有限会社 近畿

事例No.0503

取組の背景

事業所の代表は、日頃から訪問介護に携わる職員の業務について、無理、無駄を取り除いてより良い介護を行えるよう、サービスの安定・安心を高め介護技術を向上させる指導、研修を行い、職員間の信頼関係を高め連携を深めるようコミュニケーション力向上のための職場環境改善に取り組んできた。
本年度は新型コロナウイルスによる環境の変化で、今までの事業運営を見直さざるを得ない状況となったが、この状況を乗り越えるため元々取り組んでいたICT化を一気に進めることとし業務改善に取り組んだ。

取組の内容

ICT化を進めるにあたり、最初に高齢の職員がタブレットに慣れるところから取り組む必要があった。そのため導入時より訪問介護職員全員にタブレット端末を配付し、「全職員が基礎的な最低限の使用が可能になる」まで丁寧に指導を行うこととした。

〇ステップ1
2019年11月から職員への指導を開始。記録入力は音声入力で行い、手書きの手間を省くことを目的とした。
この時点では今後使いこなせるかが一番の課題だった。

〇ステップ2
2019年12月末まで試行錯誤しながら、操作ができて教えられるようになった職員が順番に指導者となり、丁寧に指導を繰り返すことで、ほぼ全員がタブレット端末を扱えるようになった。

○ステップ3
2020年1月から運用開始。当初はなかなか慣れず、以前の状態に戻して欲しいと願う職員もいたが、慣れると便利さがわかり、次第に色々な機能を使えるようになってきた。

○ステップ4
2020年10月には対面の集合研修としていたものを完全に廃止し、Web研修を取り入れ、期間内に自由に理解できるまで何度でも受講できる体制を整えた(外部研修システム)。運用状況を確認した結果、全職員が色々な機能を使いこなせるようになった。

取組の効果(改善点)

  • ①利用者の状況について、音声入力に加え画像送信ができるので、事務所やサービス提供責任者への報告、利用者の様子や変化を素早く情報伝達できるようになった。画像による情報伝達は、大変優れた情報伝達方法だということを全員が認識できた。
  • ②サービス提供責任者からの情報連絡が全員に一回で送信でき、連絡の漏れが無くなった。
  • ③コロナ禍でもタブレット端末の活用でリスクを回避して内外の研修ができるようになった。特に遠方の職員が安心して研修に参加できている。また、以前は欠席した職員に対して、後日改めて再研修を実施していたが、Webを活用することでその必要も無くなった。研修での質疑応答もタブレットを介してできている。
  • ④職場会議においても、場所を問わず参加できるため100%の参加率になった。以前は、欠席した職員に対して、後日改めて会議内容の通達を実施していたが、その必要も無くなった。紙媒体資料の印刷や電話連絡なども必要がなくなった。会議の質疑応答も、タブレットを介してできている。

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