雇用管理サポートシステム

事例No.083

○訪問介護の職員数(規模):20人未満 ○法人形態:社会福祉法人 ○地区:関東

取組内容

1 能力開発
①新人教育

○新人研修プログラム:採用後3段階の研修を経て実務に就く

ア)マニュアルの熟読、当事業所の理念、運営方針の説明

イ)ヘルパー同行訪問:業務の手順、物の場所、注意事項等記録

ウ)単独訪問:一人で業務を終えての感想、反省点等記録

エ)研修が終わったら感想、反省点、心がけたい事などをレポートにまとめて提出してもらう。

②Off-JT

○毎月おこなう勉強会および社内研修(感染予防、後見人制度、身体拘束他)

○管理者が内容を設定し、講師の依頼、資料作り等準備し開催する。

○強制ではなく自由参加で無報酬だが、業務に対する意欲や向上心のあらわれとして評価の対象としている。

③能力評価

○賞与、昇給のためにおこなう査定で能力評価とする。

○事業所全体に対する貢献度、業務に対する前向きな姿勢を最大の評価対象としている。

○勤務時間の量では評価しない。

○失敗、ミスでマイナス評価をせず、その後の取り組み、改善の様子で判断する。

取組の背景

1 能力開発
①新人教育

○ たちあげ当初からほぼ同じメンバーで活動しているため、新人研修をシステム化していなかった。

○ ヘルパー(訪問介護員)自体の高齢化対策と事業拡大のために今後は人事管理の体制を強化したいので、プログラムを導入した。

②Off-JT、③能力評価

○ 専業主婦が自分にも取れる資格、できる仕事として始める人が多いヘルパーなので、介護のプロとしての自覚を促し、社会的に重要な仕事であると同時にやがて来る自分自身の老いに対する目を養ってもらいたいために、毎月様々なテーマで勉強会をおこなっている。

○ 30代~60代のヘルパーで、仕事に対する意識、生活状況、家庭環境、思考、信条等、それぞれが違う人達を一律にスキルアップすることなど不可能である。

○ 現在は、勉強会、研修会の他に親睦会などでチームワークの強化を図っているが、今後は、能力アップと共に評価が上がり、労働意欲が高まるようなシステムを構築しなくてはならない。

取組の効果

1 能力開発
①新人教育

○ 現在、2名のヘルパーがこのプログラムの研修を終えて実務に入っているが、段階ごとに質問をしてもらい、その都度疑問に答えているため、効率よくヘルパー業務を理解してもらっていると思う。

②Off-JT

○ 今いる人材で質の良いサービスを提供するためには、ヘルパーの意識を高めることが大切である。毎月おこなうことで習慣になり、業務や特別な用事がない限りほぼ全員が参加している。

○ また、デイサービスの職員と合同で開催したところ、共通の利用者のケース検討会など有意義な会議になった。

③能力評価

○ 常に前向きな姿勢を最大の評価対象とすることで、働きがいを感じてもらっていると思う。